交通事故施術に関する症例

患者様の年代

40代

患者様の性別

男性

ご職業・生活スタイル

デスクワーク

症状の発生時期・きっかけ

交通事故の症状(特にむち打ち)は、事故直後は興奮や緊張の影響で痛みを感じにくく、翌日〜数日後、または1週間以上経過してから本格的な痛みが出ることが多い。

痛み以外の症状として、首や肩の痛みに加え、以下のような症状が全身に現れることがある。

頭部・神経系:頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り
感覚・運動系:手指のしびれ、力が入りにくい状態(脱力感)、手足の感覚障害
その他:倦怠感、食欲不振、不眠

日常で何ができなくて困っていたか?

受傷直後より頚部から両肩にかけての疼痛を自覚。現在も頚部回旋時や伸展時に痛みが増強し、特に車の運転時の後方確認動作が困難。

長時間のデスクワークやスマートフォン操作により症状が強くなり、肩の重だるさや頭痛を伴うことがある。洗濯物を干すなど上肢を挙上する動作や、重い荷物の持ち運びでも疼痛が増強。

起床時や就寝中の寝返り動作でも痛みが出現し、睡眠の質の低下もみられる。頚部可動域制限および僧帽筋周囲の圧痛がみられ、外傷性頚部症候群が疑われる状態。継続的な施術と経過観察が必要な状態です。

どのような施術を行ったか?

本症例に対しては、疼痛の軽減および可動域の軽減が期待できる状態を目的として施術を実施しました。初期は炎症反応を考慮し、頚部から肩部にかけての安静指導とともに、温熱療法および低周波電気療法を行い、筋緊張の緩和を図りました。

次に、僧帽筋・肩甲挙筋を中心とした手技施術により、筋の硬結と圧痛の軽減を目指しました。頚部可動域制限に対しては、無理のない範囲で関節モビライゼーションおよびストレッチを実施しました。

さらに、日常生活での姿勢指導や自宅で行える軽度の頚肩部ストレッチを指導し、症状の再発予防と機能回復を図っています。経過を観察しながら段階的に施術強度を調整しています。

施術のポイント・解説

① 炎症期の見極め
受傷初期は炎症が残存している可能性があるため、強い手技は避け、安静指導と物理療法を中心に行います。刺激量を適切に調整することが重要です。

② 筋緊張の緩和
僧帽筋・肩甲挙筋・胸鎖乳突筋などの過緊張が疼痛持続の要因となる場合があります。そのため、過度な圧を加えず、段階的に筋緊張の軽減を図ります。

③ 可動域の回復
頚部回旋や伸展の制限は日常生活に大きく影響するため、疼痛を誘発しない範囲でモビライゼーションを行います。段階的に可動域の軽減が期待できる状態を目指します。

④ 神経症状の確認
しびれや筋力低下などの神経学的所見の有無を継続的に評価し、安全性の確保に努めます。

⑤ 日常生活指導
長時間同一姿勢を避けること、スマートフォン使用時の姿勢の見直し、枕の高さ調整などのセルフケア指導も回復をサポートする要素となります。

単に痛みの軽減を目的とするだけでなく、「炎症管理」「筋緊張の軽減」「可動域の軽減が期待できる状態」「生活指導」を段階的に行うことが施術の重要なポイントです。

通院頻度・期間の目安

① 通院頻度の目安
・受傷~2週間:週3~5回(炎症や疼痛が強い時期です)
・2週~1か月:週2~3回(症状が落ち着き、可動域の軽減が期待できる時期です)
・1か月以降:週1~2回(状態の維持と機能回復を目的とする時期です)

※症状の強さや仕事の状況により調整します。

② 通院期間の目安
・軽症:1~2か月程度です。
・中等度:2~3か月程度です。
・症状が長引く場合:3~6か月程度となる場合があります。

むち打ち症は自覚症状が遅れて出ることや、天候や疲労によって症状が強く出る場合があります。そのため、痛みの軽減後も一定期間は継続して管理することが大切です。

施術後の変化・現在の状態

継続的な施術により、初期と比較して頚部から肩部にかけての疼痛は軽減傾向がみられます。特に安静時の痛みは減少し、日常生活動作時の強い痛みも軽減しています。

頚部の可動域も徐々に拡大しており、回旋動作時の可動制限は以前より軽減しています。ただし、長時間のデスクワークや運転後には筋緊張の増強や軽度の疼痛が出現することがあります。

肩部の重だるさや疲労感も残存していますが、症状の出現頻度は減少しています。現在は急性期を過ぎ、回復期へ移行している状態と考えられます。

しかし、症状は完全に消失しているわけではないため、再発予防および機能の安定を目的とした継続的な施術が必要な状態です。

患者様からの喜びの声

交通事故後は首と肩の痛みが強く、振り向くこともつらい状態でしたが、通院を重ねるうちに少しずつ痛みが軽減しました。特に運転中の後方確認が楽になったことが大きな変化です。

長時間のデスクワーク後に出ていた頭痛も以前より減り、仕事に集中できる時間が増えました。毎回その日の体調に合わせて施術していただき、自宅でできるストレッチや姿勢のアドバイスも丁寧に教えていただけたため、安心して通うことができました。

まだ多少の張り感はありますが、日常生活はほぼ支障なく送れています。今後も継続してケアしていきたいと思います。

担当者からの結び・アドバイス

本症例は交通事故による頚部から肩部にかけての外傷性症状であり、現在は回復期へ移行している状態です。ただし、筋緊張や疲労時の疼痛が残存しているため、引き続き注意が必要です。症状は日によって変動することがあるため、無理をせず段階的に日常生活や業務負荷を戻していくことが重要です。

今後は、姿勢管理(長時間同一姿勢を避けること)、適度なストレッチ、十分な睡眠を意識していただくことで、より安定した回復が期待できます。痛みが軽減しても自己判断で中断せず、再発予防と機能安定を目的として一定期間の継続ケアを推奨いたします。引き続き経過を慎重に観察し、状態に合わせた施術を提供してまいります。