ストレートネック


ストレートネックとは?
首には、頚椎という骨が7個あります。背中の胸椎は12個、腰の腰椎は5個、仙椎は5個がひとかたまりになった仙骨、尾椎は3~5個で構成され、これらを合わせて脊椎と呼びます。背中は横から見るとS字を描いています。これを生理的彎曲と言い、頚椎は前方、胸椎は後方、腰椎は前方にそれぞれ凸のカーブを描いています。ストレートネックとは、このカーブが少なくなり、まっすぐに近い状態になってしまったことを指します。
ストレートネックの根本原因は?
ストレートネックの原因としては、首がまっすぐになってしまう姿勢が続くことが考えられます。では、具体的にはどのような状況でしょうか?
デスクワークで座ったままの姿勢や、パソコン・スマートフォンを長時間見る姿勢が続くと、腰や背中が丸まり、首が前に移動し、頭が前に突き出した姿勢になります。このとき、首から背中にかけてのカーブが真っすぐになってしまいます。本来、前に凸のカーブを描いていますが、彎曲がなくなった真っすぐな首の状態がストレートネックと呼ばれます。
こんなお悩みはありませんか?
首や肩、背中の張り
頭痛
眼精疲労
手のしびれ
不眠
頭は4~5kgあると言われており、その頭を頚椎で支えています。通常は前に凸のカーブを描き、その頭の重さを分散させています。しかし、ストレートネックになると頭の重さを分散できず、首や肩、背中の筋肉に負担がかかり、その結果筋肉が固くなり、張りを感じることがあります。さらに、首や肩、背中の筋肉の張りが強くなると、血流が悪くなり、頭痛や眼精疲労を引き起こしやすくなります。また、張りが強いことで神経を圧迫し、手のしびれが出ることがあります。脊柱の緊張によって自律神経が過剰に興奮すると、不眠が生じることもあります。
ストレートネックに対する当院の考え
上記でお話ししたように、ストレートネックになると、頭の重さを分散できず、首や肩、背中の筋肉が緊張してしまいます。また、背中全体はS字の生理的彎曲を描いていますが、首でその彎曲が崩れてしまうと、背中や腰の彎曲が弱くなったり、逆に強くなったりすることがあります。これが様々な症状を引き起こす原因となります。背中や腰の緊張が強まると、ぎっくり腰などを引き起こすこともあります。生理的彎曲が崩れると力の分散ができなくなり、上半身だけでなく足にも影響が出ることがあります。そのため、ストレートネックを放置することは危険だと考えられます。
ストレートネックはなぜ起こるのか?
パソコン作業やスマートフォンの操作で下を向くことが多いと、ストレートネックになりやすいと言われています。とは言え、そのほかの作業でも下を向くことは多いため、様々な原因で起こると考えられます。男性より女性のほうが多いと言われていますが、科学的根拠はありません。ですので、老若男女、誰でも起こりうるものです。また、寝るときに高さのある枕を使用したり、頭の先端のみを枕に乗せたりすると、足元のほうを見る姿勢を強制してしまうため、ストレートネックになりやすいです。このような場合は、枕を自分に合ったものに変える、枕の位置を調整するという対処が必要です。
ストレートネックを放っておくとどうなるのか?
ストレートネックを放置すると、首や肩や背中の筋肉の張りが強くなります。そこから引き起こされる頭痛や眼精疲労も続くことになります。筋肉が張ってしまうと、可動域も狭くなり、その他の場所にも影響が出ます。例えば、四十肩・五十肩と言われる肩関節周囲炎は肩甲骨周りの筋肉が固くなると起こりやすくなります。ですので、ストレートネックから肩関節周囲炎を発症する可能性も否定できません。また、頚椎の彎曲が弱くなっているため、椎間板にもストレスがかかり続けてしまいます。するとヘルニアを起こしやすくなり、それが原因で手にしびれが出てしまうこともあります。
ストレートネックに効果的な当院の施術メニューは?
最もお勧めするのは、全身の骨格矯正です。正常な背骨の並び、生理的彎曲を戻す施術となります。脊椎は骨盤までつながっています。首の部分だけを施術しても、根本的な解決にはなりません。例えて言うならば、地盤がぐちゃぐちゃの上に建っているビルがあるとします。高層階の壁が崩れていて、そこの壁だけを修復しても、地盤や土台を直さないと意味がありません。身体も同じです。土台である骨盤、そして地面につく足から正しい姿勢にすることで、首周りの彎曲も修正されます。なので、首や肩の症状が強かったとしても、全身の骨格矯正をお勧めいたします。
その施術を受けるとどう楽になるの?
骨格を矯正すると、生理的彎曲に近づいていきます。すると、頭の重さを分散することができ、力の分散も可能になります。また、バネのような役割を果たすことで、外からの衝撃も和らげることができます。これにより、首や肩、背中の筋肉の負担を減らすことができ、緊張を軽減することにつながります。これらの筋肉の緊張が和らげば、血流の改善が期待でき、頭痛や眼精疲労の軽減も期待できるでしょう。筋肉の緊張による手のしびれの軽減も期待できます。
ストレートネックを軽減するために必要な施術頻度は?
症状がきつい場合は、毎日でも施術をして、身体を変えていく必要があります。毎日は厳しくても、週2~3回の施術をお勧めします。症状が落ち着いてきたら、週1回に頻度を減らしても構いませんが、ストレートネックを引き起こしているパソコン作業時や、スマートフォンの操作時の姿勢、就寝時の枕の位置や高さも改善する必要があります。