ふと鏡を見て「あれ?脚が曲がっているかも…」と思ったことはありませんか?実はそれ、「O脚」と呼ばれる状態かもしれません。見た目の問題だけでなく、将来的な体の不調にもつながるO脚。今回詳しくご紹介します。
【O脚とは?】
O脚とは、立ったときに両足のかかとをそろえても、膝同士がくっつかずに外側に開いてしまう状態を指します。その形がアルファベットの「O」に見えることから、こう呼ばれています。医学的には「内反膝(ないはんしつ)」とも言います。
子どもでは一時的にO脚になることがありますが、成長とともに自然と治ることがほとんどです。しかし、大人になっても治らない、もしくは悪化している場合は注意が必要です。
【O脚の原因は?】
O脚にはさまざまな原因があります。以下に主なものを挙げてみましょう。
◎姿勢や歩き方のクセ
脚を組んで座る、内股歩き、片足重心など、日常の何気ない習慣が骨格に歪みをもたらすことがあります。
◎筋力のアンバランス
内ももの筋肉(内転筋)やお尻の筋肉が弱いと、膝が外側に開きやすくなります。逆に太ももの外側の筋肉ばかり使っていると、O脚が固定化することも。
◎遺伝・骨格の影響
生まれつき骨の形に偏りがある人もいます。これは遺伝的な要素が関係していることがあります。
◎加齢や膝の疾患
中高年では、変形性膝関節症など膝の病気によってO脚が進行するケースも。膝の内側の軟骨がすり減り、関節が変形していきます。
【O脚がもたらす体への影響】
「脚の見た目だけの問題でしょ?」と思う方もいるかもしれません。しかし、O脚は体全体に影響を及ぼすことがあります。
◎膝痛や腰痛
◎股関節の不調
◎姿勢の悪化や猫背
◎足が疲れやすい・むくみやすい
などのトラブルを引き起こすことがあります。放置せず、早めに対処することが大切です。
【O脚を改善するには?】
O脚は日々の生活習慣を見直すことで、ある程度改善が見込めます。以下の方法を実践してみましょう。
◎ストレッチと筋トレ
特に内転筋(内もも)を鍛えることで、膝が内側に寄りやすくなります。スクワットや、膝の間にクッションを挟んでぎゅっと押すエクササイズなどがおすすめです。
◎正しい姿勢を意識
立つ・歩く・座るといった日常動作で、背筋を伸ばし、骨盤をまっすぐ保つことを意識しましょう。
◎靴やインソールを見直す
足裏のアーチをサポートする靴やインソールを使用することで、重心の偏りを修正できます。
◎整体や理学療法
専門家による骨盤や膝の矯正、トレーニング指導を受けることも一つの方法です。
O脚は見た目だけでなく、体全体のバランスや健康にも影響を及ぼします。放っておくと膝の変形や慢性的な痛みを引き起こすことも。早めに気づいて、日常の中で少しずつ改善していくことが大切です。
無理のない範囲でストレッチや筋トレを取り入れ、正しい姿勢を心がけましょう。もし不安があれば、専門の方に相談してみるのもおすすめです。